年下夫との離婚「育てたと思って笑顔で送り出しなさい」

離婚ストーリー


年下の男性と結婚したら、離婚されても当たり前なのでしょうか?
一方的に離婚を宣言をされ、話し合いの余地すらなく、とても苦しい思いをしていた時、周囲の人は「夫が年下」というだけで、私に心ない言葉を投げかける人が少なくありませんでした。

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若い夫だから離婚は仕方ない?

私は、離婚した時に周囲の人に言われた言葉を未だに忘れることが出来ません。
夫がひとまわり近く年下だったことから、私の離婚を知った人は

「若い旦那さんだったから仕方ないよ」
「育てたと思って笑顔で送り出しなさい」
「若い旦那さんで、あなたもいい思いしたんでしょ?」

と言うような言葉を私に投げかけました。

望まない離婚で憔悴しきっている私に、まるで離婚は当たり前と言うように接してくるのです。
親しい(と思っていた)人以外に、離婚のことを話すのは嫌で、自分から話しませんでしたが、友人が面白おかしく第三者に話した時は驚きました。

Hanaちゃん、若い旦那に逃げられたんだよ〜

それを聞いた人が、「何年結婚してたの?」と友人に聞くと、「三年ちょっとだって」と答えると、「ふうん、三年なら続いた方だよね」と言うではありませんか。
どうやら、周りの人は「離婚するのが当たり前」だと思っていたようです。

相手が若い男性だと、どうしてそんな風に言われなければならないのでしょうか?夫が若いと離婚されて当たり前、離婚された妻は笑顔で送り出さなければならないなんて、なぜそう思うのでしょう?

そもそも、世間では男性が親子ほども年のはなれた若い女性と結婚すると「うらやましい」などとポジティブな言葉で賞賛され、女性が若い男性と結婚すると「たぶらかした」などネガティブなイメージで見られるのは何故なのでしょう?
離婚すれば、男性も「若い女と結婚するから」と言われますが、女性が年上の時のように「離婚が当たり前」のようには言われない気がします。

離婚の孤独と苦しみ

離婚は孤独との戦いです。パートナーが去ったことはもちろん、「本当に信用できる友人」が誰なのかが分かってきます。
今も付き合いのある数少ない友人は、私が一番苦しかった時に「ただ見守ってくれていた」人たちです。彼女達は、私の離婚を知った時に「大変だったね。無理しないようにね」と言っただけの人たちです。一見、冷たいように思えますが、私はこのことがとてもありがたかったです。

離婚を元夫から切り出された頃、ある友人が「話を聞くよ」と食事に誘ってくれたことがありました。けれど、彼女は私を心配して話を聞くふりをして、「うちの夫はHanaちゃんの元夫みたいじゃなくてよかった」と自分の夫の自慢話を始めました。
世の中には「人の不幸は蜜の味」と言う人は本当にいるのだと思いました。

誰かに自分の辛い気持ちを分かって欲しくても、理解してくれる人はいません。人に話せば、余計に辛くなるだけだと、思いました。

役に立たなかった「離婚の悩み相談室」

そんな時に、1度だけ女性支援機関が行っている「離婚の悩み相談室」に行ったことがあります。離婚カウンセラーのカウンセリングも考えましたが、1時間1万円以上する料金は私には高すぎて手が出ませんでした。

「離婚の悩み相談室」の予約をして、その相談室を訪ねると、そこには男性と女性の2人のスタッフがいました。
正直なところ、この相談室は、私には全く役に立ちませんでした。彼らは専門の教育を受けたスタッフではなかったのだと思いますが、私の話を少しだけ聞くと、私の結婚生活のダメ出しをし始めました。そして、「それだけ年下の旦那さんだと仕方ないね」「離婚は避けられないね」と言うと、「慰謝料をどうやって取るか考えた方がいいよ」と言いました。

女性の方は、離婚経験者でしたが「私は今は再婚して幸せなの。だからあなたも何とかなるわよ」と言ったのにはびっくりしました。きっと彼女は「身を裂かれるような離婚の苦しみ」を経験していないのだと思います。
経験していない苦しみを理解することは出来ないので、仕方のないことなのでしょうが、「離婚の悩み相談室」のスタッフがこれでいいのだろうか?と思いした。

私は早々に相談を切り上げ、お礼を言ってその場を立ち去りました。もう、泣きたい気分でした。誰も私の苦しみを分かってくれる人はいないのだ、と思うととても孤独でした。年下の夫と離婚するのは当たり前で、同情の余地もないのか、と。

離婚は、相手が年上でも年下でも、苦しいことに変わりはありません。男性でも女性でも相手の年齢が上でも下でも、望まない離婚をしなくてはならなくなった人の苦しみは同じです。

離婚から6年ほど経った今は、離婚の苦しみを「ネタ」に出来るくらい立ち直りましたが、今もあの頃の苦しみを忘れることは出来ません。

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離婚,国際離婚,孤独,年下夫

Posted by Hana