オヤジとチーク そこは私の知らない世界

その時私は30代だった

ピンクのチョコ

すっかり忘れていた「オヤジとチークダンス」事件が、15年前の記事で頭に蘇ってきました。当時は、今よりもずっと交際範囲が広く、仕事関係の人たちとも積極的に交流していました。
この出来事は、確か、ボジョレーヌーボーの季節だったと思います。取引先の女性に「美味しいものが食べられるから、人数合わせに来て!」とお願いされて出かけた時のことです。
いわゆる「合コン」ではなく、取引先のオヤジたちと食事会。なのに人数合わせ?と若干の疑問を残していたのを覚えています。
私にとって、「オヤジたちと食事」と言えば、焼き鳥屋で仕事の打ち上げだったり、飲みながら仕事について語り合う、というパターンでした。どちらかというと、私がオヤジ化していたので、「おっさん同士の飲み」と言う感じです。

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垣間見たオヤジたちの生態

そして、この時の「食事会」では私の知らない世界を垣間見ることになりました。そこにいるオヤジたちは、私の知っているオヤジたちとは全く違うオヤジたちでした。今流行り(?)の港区女子やパパ活をしている若い女性たちは、毎日このタイプのオヤジと過ごしているのでしょうか?

記事のタイトルは「オヤジとチーク そこは私の知らない世界」です。

オヤジとチーク そこは私の知らない世界 by 15年位前の私

私の知らない世界を垣間見たのは、ある年末の「タダでフグパーティー」である。
仕事関係の友人に「タダでフグが食べれる」と誘われ、のこのこついて行ったのである。そこはバーのように照明を落とした部屋で、オヤジが数人とその店のオーナーが迎えてくれた。「フグを食べるのに、薄暗い部屋って???」と思っている間に、私達女性陣はオヤジ達の間に押し込められた。
なんだか、バブル時代の接待みたいだ、と思った。

(どのオヤジもまあまあ名の知れた企業のエライ人たちらしい)

オヤジと愛人

料理はフグ尽くし。シャンパン、ボジョレー等々お酒も飲み放題である。「今までの人生で最大の贅沢な食事かも」と私は思った。
しかし、どうしても気になるのは私の左隣に座っているオヤジ。彼が連れているのは、どう考えても「愛人」である。そういうオーラを二人が醸し出している。

ドラマで見るような、企業のエライ人と愛人。

「こ、こんな世界が本当にあるんだ…」と、私はやや引き気味になりつつも観察せずにはいられなかったのである。
二人はラブラブ状態で、「○○ちゃんといられてボクは本当に幸せ」とか「出会えてよかったわ」とか語り合っている。肩を抱いたり手を握ったりと、二人の世界にはいってしまっている。
普通、愛人と言えば隠しておくものじゃないの?と思うが、この方の場合オープンなのだ。堂々といちゃついているし、こんな場に連れてきちゃったりしている。
もう一人、エルメスのやたら派手な裏地がはりついたジャケットを着ていたオヤジも「運転手」と名乗る女性が途中から来ていた。「運転手」と言うにはミニスカートに巻き髪の美人である。

そ、それは愛人になれってことですか??

別のオヤジに「何をしているの?」と聞かれたので、デザインの仕事をしていることや、それで食べていくのは結構大変だという話をしたら
「そんなの、○○さんと仲良くすれば家賃くらいすぐ出してくれるよ。どう?タイプじゃない?」と言う。

なに?それは私に愛人やれっていってるのか???っていうか、いいのか、それで!!良くないだろ!

私が固まっていると、彼は私が愛人になったときの心配をしていると思ったらしく「あ、トラブルとかは心配ないよ。どうすればいいかよく心得てるからね」と。

……なんじゃそりゃーーー!

どうやら、この人たちの世界では、愛人の一人、二人、普通のようである。
ハッキリ言って、私にはついていけない世界だ。
普通なら私が足を踏み入れる世界ではないし、「お金持ちのパパが欲しい」と思ったことはあるけれど、楽してお金はほしいけど、やっぱりついていけない世界だ。

オヤジとチーク

盛り上がってくると、カラオケが始まった。
デュエット曲が立て続けに流れ、しまいには、スローな曲でチークダンスまでさせられる羽目になってしまった。

オヤジとチークダンスなんて、きっと私の人生で最初で最後だろうと思った。

夜の世界で働いている女性達は、毎日こんなオヤジ達の相手をしているのかと思うと「スゴイ!」と思う。向き不向きもあるのだろうが、私には無理だ。

終電のなくなった帰り道、私はオヤジの1人にタクシー代を握らされタクシーに押し込められた。オヤジが一緒に乗ってきたらどうしようかと思ったがそういうわけでもなく、私は歩いても帰れる距離をタクシーで帰ったのだった。

下心丸出しのおじさんたち

この手の「食事会」はこれっきりでしたが、この時の私は「夜の仕事の女性は大変だなぁ」と思っていました。下心丸出しのおじさんたちを上手あしらいながら、良い気分にさせてお金を使ってもらうのですから。

今も昔も、私はこの類のおじさんたちは苦手です。

この時のおじさんたちは、誰もが知っている大手の会社の偉い人ばかりでした。今時の「港区女子」や「パパ活」をしている女性がターゲットにする様なおじさんたちかもしれません。彼女たちなら、うまくオヤジをあしらって、家賃くらいサクッと払わせてしまうのでしょうか?

そういえば、隣に座っていたオヤジが、愛人の手に「あ、これ今日のお小遣いだよ」と何十万も握らせていましたっけ……。

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困った人たち

Posted by Hana