「させていただいく」連発に「違くて」 その日本語変じゃない?

ずっとテレビのない生活をしていましたが、今の私の部屋には、コロナ以降、弟が送ってきたテレビが鎮座しています。が、ほぼ巨大ディスプレイと化しています 😅
時々、ニュースなどを見るのですが(もちろんNHK以外)、最近気になる事があります。
それは、比較的若い世代の方が話す日本語です。
朝の情報番組で若い女性アナウンサーがお天気コーナーでクイズを出して、その結果を答える際に「えっとぉ、それはちょっと違くてぇ……」と言いました。
えっ?「違くて」って何?
公共の電波でアナウンサーが使うほど一般的になったの?と固まってしまいました。
『違う』の形容詞化に違和感
今までも、時々「違くない?」とか「違くてもいいです」と言う言葉を目にしたり、耳にしたりしていました。
若い世代が使っている事が多い印象で、若者言葉の一つかと思っていました。
『違う』を形容詞のように使うなんて、50代の私にはものすごく違和感があります。
正直に言うと、そのように言葉を使う人に対しては「頭がよろしくない」印象をもってしまいます。
100歩譲って、20代くらいなら「若者だからなぁ」と許せますが、いくら若者でもプロのアナウンサーが使うのはいかがなものかと思います。それとも、あれは可愛ければ許される『女子アナ』と言う職種であって『アナウンサー』ではないので、あれで問題ないとか……?🙄
時々、同世代の人が「それ違くない?」なんて言うとゾワっとします 😱
若い人の真似をしているのかも知れませんが、「言葉の若作り」も「外見の若作り」と同じくらい「痛い」です。何より、半世紀生きてきて日本語も正しく使えないのか?と思います。
……ま、私も人のこと言えないけど😅
「言葉は生き物」だけど
長い年月を経て、言葉も変わってゆきます。いつか「違う」を「違くて」と使うのが当たり前の時代が来るかも知れません。
そして、今は書き言葉と話し言葉の区別がつかず、話し言葉のまま文章を書く人も多く見受けられます。
例えば『言う』を『ゆう』、『そういうことで』を『そうゆうことで』と言うものです。
気持ちを表すために、わざとそう書くときもあると思いますが、常にこのように文章を書く人を、私は「ちゃんと国語を勉強しなかったんだな」と思います。
いつか、話し言葉と書き言葉の区別がなくなる時代も来るかも知れません。
昔は、話し言葉と書き言葉があったんだよ、なんて……。
私が学生の頃は「就職活動」と言っていたのが、今は省略された「就活」が当たり前。誰も「就職活動」なんて言わないよなぁ、と思います 🙄
言葉はどんどん短縮されるし、新しい言葉も出来て、「なるほど、言葉も生き物とはこういうことか」と感じます。
何でもかんでも略する言葉を、進化というのか退化というのか……。そのうちもっと短縮されて微妙なイントネーションだけで言葉を聞き分けたりする時代が来るのかも知れません。
「させていただく」の多用に違和感
もうひとつ気になるのが、「させていただく」と言う言葉です。最近、この言葉をやたらと使う人が増えたように感じます。
先日も、テレビをつけたら、ある芸人さんが自分の部屋をお披露目する際に「こちらに住ませていただいております」「ここには植物をたくさん置かせていただいております」「ここで〜させていただいております」と、すべての語尾が「させていただいております」なのです。
なんだか、違和感ハンパない……😅
「させていただく」は謙譲語なので、謙っていつるつもりで使っているのかも知れませんが、本来、この言葉は「相手に同意・許可を求める時」に使うものです。細かく言うと、「相手側、または第三者の許可を受けて何かを行う」「それによって恩恵を受ける事実や気持ちがある」という場合です。
芸能人の結婚会見などでも「結婚させていただきました」と言ったり、子供ができて「親にならせていただきます」なんて言ったりしていますが、
一体、誰に許可を求めてているのか?
と思ってしまいます。
相手の親や家族に言うならまだわかりますが、このような言い回しには違和感しか感じません。
「結婚いたしました」「親になりました」でいいじゃない、と。
丁寧な感じを出したくてそう言っているのかも知れませんが、はっきり言って「頭の悪い人」としか思えません。
打ち合わせなどでも、相手が「させていただきます」を連発すると、気になって仕方がないこともあります。
「ご説明させていただきます」「資料を配布させていただきます」「後ほどメールでお送りさせていただきます」などなど……。
それ全部、「いたします」でいいじゃない、と思います。
なんでも「かわいい」の違和感
テレビを見ていると、全体的に語彙力が落ちているのかな?とも思います。
食リポなどでも「うまい・おいしい」「やわらかい」「うぅーん」などの言葉しか出てこないリポーターがいます。
ファッションでは何を見ても「かわいーい!」ばかり。
どう見てもそれは「かわいい」よりも「エレガント」、「かわいい」よりも「クラシカル」なのですが、とにかく何でも「かわいい」と言う言葉しか出てきません。洋服だけではなく、それがカーペットでも椅子でも食べ物でも「かわいい」です。
女性だけではなく、男性も「かわいい」を連発するので、
この人たちには「かわいい」という言葉以外で表現できないのか?と思います。
本当にそれ、かわいいのか?
と突っ込みたくなります 😅
そして、未だに、私はコンビニで「こちら300円になります」とか「1000円からお預かりします」「よろしかったでしょうか」と言う言葉に違和感を感じてしまいます。今の時代はこんなものだ、と思いながらも、やっぱり気になります。
カフェで「こちらご注文のコーヒーになります」と言われると、心の中で「これはまだコーヒーじゃなくて、これからコーヒーになるのか?」とつっこんでしまいます。