終わらない講師の憂鬱 ここはネットカフェではありません

その時私は30代だった

今も昔も、ネットに接続できる環境で講座をやっていると、老いも若きも本当に「男は脳みそが下半身にしかないのか?」と思います。
思春期の若者から、還暦をとっくに過ぎたおっさんまで「講義中に勝手なネット閲覧は禁止」と言っているにもかかわらず、大人向けサイトを閲覧する人がいます。

真昼間から、講義中や授業中に平気でそんなサイトを閲覧する神経が私には理解できません。男という生き物は、それほどに下半身の欲求にあがらえないのでしょうか?ついつい「男とは愚かな生き物よ」と思ってしまいます。
いい年をした大人の男性がそんなことをしていると「節度という言葉を知らないのか?」と情けなくもなります。

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我慢と節度を知らない男性たち

今では、仕事先の講座用マシンにはアクセス制限がかけられていますが、時々「ちょっとパソコンには詳しい」男性が、わざわざ設定を変更してアクセスしたりします。そのくせ、履歴やキャッシュを削除するという一手間をしないので、ログを見なくてもバレバレです。

そもそも、20年以上講師をやっている私は、「禁止されていることをやっている愚かな男」は様子を見ればすぐに分かります。挙動不審な男性受講生に遭遇するたび

なぜそこまでして見たいのか?なぜ家に帰るまで我慢ができぬ?!
と思います。

職業訓練校で教えていた頃は、特にこの類の困ったちゃんに遭遇する確率も高かったように思います。当時の教室は、アクセス制限もかけられておらず、ネットは見放題だったことも原因の一つでしょう。
これは、私が初めてその類の受講生に遭遇した時の記事です。当時は、困った人たちのネタが尽きなかったなぁ、とちょっと懐かしくなってしまいます。

やっぱり終わらない講師の憂鬱 もはや理解不能な若者 by 30代の私

ネットカフェじゃないんですけど

またまた、困ったちゃんである。彼は20代前半の若い男性であるが、職業訓練校をネットカフェと勘違いしているのだ。
私が講義をしている間は、同じように操作をしているようなのであるが、それが終わって『今日の課題』の時間になると全く作業をしないのである。
私の講座は、この『課題の時間』がその日に覚えた操作を定着させるための大切な時間だ。これをやらないと3ヶ月という短い期間で、Webデザイナーとしての基礎知識は身に付かない。
彼は、その間何をしているのかというと、ずーっとネットを見ている。しかも『メンズエステ』とか『○フーオークション』でブランド物の物色である。最初のうちは「困った奴だな…」と思っていたのだが、だんだんやる事がエスカレートしてとうとうオークションへの出品や入札をするようになったのである。

さすがに、これは本人に注意をしたのだが、おさまっていたのは1日だけ。

翌日からは、その科目のアプリケーション画面を表示して作業しているように見せかけ、小さなウインドウで、オークションはもちろん、講義に関係ないサイトをずーっと見ている。
一体、何をしに学校に来ているのか?とも思うが、こういった人に学校へ来るための交通費や日当、失業保険を支給している国もどうかと思うのである。

これが大学の教室ならば「学校はネットカフェじゃない。ネットが見たいならネットカフェへ行け!」と教室から叩き出すところだ。
職業訓練校では、私にはそこまでの権限がないのでどうしようもないのだが……。
学校にとって彼らは「お客様」。途中で受講をやめると会社に「補助金」なるものが入ってこない。
(受講態度が悪い受講生に「出て行け!」なんて言ったら、私が後でこっぴどく社長に怒られる)

理解できない若者の生態

その問題児は服装も「?」である。彼は大抵"ランニング"を着ている。
いかにも日焼けサロンで焼いたらしい肌を自慢したいのだろうか?(それにしてはイマイチのボディだが)
そして、無精ひげをはやし、耳にはゴールド+きらきら光るピアス、指にはおそろいの指輪。さらに首からぶら下がっているのはゴールドのゴツいクロスモチーフである。おそらく彼は自分で「俺ってイケてる」とおしゃれのつもりだろう。

……が、はっきり言って私は、それが「職業訓練」を受けに来るにふさわしい服装なのか?と思ってしまう。

コースも終盤に入ると、私が前で説明しているにもかかわらず彼は、メールなのかオークションへの出品なのか、カチャカチャとキーボードを2本指で叩き続けている。
それが終わると、携帯のメールを打ち続けている。
チョークを投げたくなる(ホワイトボードだけど)瞬間である。しかも彼の席は最前列で講師席からすぐそこだ。

リモートで強制終了

あまりにも目に余るので、数回、講師マシンからシャットダウンしてやったこともある。(リモートで操作できるようになっている)
彼は、シャットダウンされた瞬間、ビクッとしただけで、再起動しネットサーフィンを再開。
なので、再度シャットダウン。(私も相当意地が悪い)
3回目に、さすがにまずいと思ったのか「マシンがおかしい」と訴えた。で「授業で説明している以外の操作をしましたか?」と聞くと、「いえ、してません!」

うそつけ!全部バレてるわ!

と思いつつ、「マシンの不具合かもしれませね。指示した以外の操作は控えてくださいね」と言っておいた。

コース終盤は、各自がテーマを決めて最終課題の制作に入る。
が、彼はその1日目に、ずっとネットを見ていて、全く課題制作をしなかったのである。彼は朝学校に来て、終わるまでずーっとネットを見ていたのだ。
講義終了後、ネットワーク管理者が教室からオトナのサイトへアクセスした形跡があると言うので、彼のログを調べたところ、「オトナ」のキーワードがゾロゾロ出てくるではないか!
今まで、問題のある人は何人もいたけれど、一日ネットの閲覧をして課題制作をしなかった人もいなかったし、講義中にオトナのサイトにアクセスした人もいなかった。

びっくり仰天である。

その後、彼の使うPCにのみネットワークへのアクセス制限がかけられたのは言うまでもない。

年を取っても変わらない男性の生態

今では、色々な仕事先で10代から還暦過ぎまでの受講生を受け持ちますが、思うのは「男という生き物は、思春期の中身のままおっさんになる」と言うことです。種の保存という点で、「オス」と言う生物としては正しいのかもしれませんが、公共の場では節度を持って欲しいところです。

そういえば、婚活をしていた頃「セックス出来なきゃ結婚の意味はない」「出来ない女性は結婚する資格はない」なんて言ってはばからない同世代以降の男性もいましたっけ……。
半世紀以上も生きてきた男性が「人生で重要なのはセックス」と言うあたり、女の私にはさっぱりと理解ができません。

正直、「性欲」よりもずっと大事なものがたくさんある私は、やっぱり婚活を放棄して正解だったのかも、と思います。

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困った人たち,講師の憂鬱

Posted by Hana