バイトテロ 問題は賃金の低さではなくモラルと想像力の欠如

雑感

バナナとスーツ

このところニュースを賑わせている、職場での不適切行為「バイトテロ」。あんなものを見ていると、外食することもお惣菜を買うことも躊躇してしまいます。
日本だけでなく、海外でも同じような行為をした動画や画像を公開するケースはあり、世の若者は一体どうなっているのだ?と思います。SNSで注目を集めたい、ストレスの発散、いたずらのつもり、など本人は「面白いことをしている」という感覚でやってしまうのかも知れませんが、そんな言い訳が通用するはずもありません。

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学生バイト 最低賃金以上もらっていて何が不満

一部の記事では「彼らの賃金の低さが問題」と書かれていたり、「本人たちは憔悴しきっている」など、私には彼らを擁護していると感じるものもありました。私は、彼らを擁護する余地は1ミリもないと思っています。

低賃金だから不適切行為が許されたり、同情されるなら、世の中のワーキングプアの労働者は誰もが不適切行為が許されることになります。

遊び金欲しさのバイトが、最低賃金以上の時給をもらって「賃金が低い」と文句を垂れるなど、100万年早い!と思います。楽してお金が欲しいのかも知れませんが、世の中そんなに甘くはありません。
少なくとも、学費や生活のために真面目にバイトしている若者は、こんなバカな行為はしないはずです。

自分の行動の結果を考えよ

確かに、非正規雇用の賃金の低さは問題ですが、バイトテロなどの不適切行為は本人のモラルや自覚、ITリテラシーの低さが問題です。そして、いちばんの問題は、バイトできる年齢になっているにもかかわらず「やって良いことと悪いこと」の区別が出来ていないところです。

本人たちは「こんな大ごとになるとは思わなかった」と思っているでしょう。自分の行った行為がどんな結果になるのかを全く想像出来なかったのです。

一体、親はどんなしつけをしてきたのか?とも思います。子供は思い通りには育たないでしょうし、共働きで忙しいかも知れません。けれど、最低限のマナーや物事の善悪の区別はつくようにするのが親の役目ではないでしょうか。

彼らの年代は、友達にそそのかされてバカな行為をしてしまう頃でしょう。けれど、その「バカなこと」にも限度があります。

今回の不適切行為では、企業側が損害賠償を請求するそうですが、それを「見せしめ」「企業が責任を取らず責任を取らせるのか」などと、「問題だ」と言っている人もいます。
私は、自分が企業に対して故意に損害を与えたならそれを補償するのは当たり前だと思います。事故なら仕方ありませんが、バイトテロは事故ではなく悪質な行為です。

けれど、「損害賠償」を脅し文句にバイトテロの抑止をしようとしているなら、それはちょっと違うかな、と思います。不適切な行為は、それが「周囲の人に迷惑をかける」からやってはいけないのであって、「損害賠償されるから」ではありません。

見つからなければいい、損害賠償されなければいい、そんな事ではありません。

商品を汚しても責任を取らない親

話は少しそれますが、学生の頃に百貨店の洋服売り場でバイトしていたことがあります。
ある日、小さな女の子を連れた母親が来店しました。母親が洋服を見ている間に、その女の子は棚に置いてあるセーターやブラウスをぐしゃぐしゃいとじったり落としたりし始めました。女の子の手は何かの食べ物でベタベタになっていて、そんな手でいじられた洋服は売り物になりません。
私は、女の子に優しく「触らないで見るだけにしてね〜」と言いました。

すると、それを聞いた母親が鬼の形相でやってきて、「ほら、お姉さんが怖い顔してるから触らないの!」と私の方を見て言いました。

問題は、そこじゃないでしょう?と思いました。
子供は、誰も見ていないなら何をしてもいい、と思ってしまいます。「なぜ店の商品を汚れた手で触ってはいけないのか、商品をぐちゃぐちゃにして落としてはいけないのか」を教えなければいけません。
「店員が怖い顔をするから」ではなく「人に迷惑をかけるから」です。

その母親は、自分が見た商品もぐっちゃぐちゃにして置いて去って行きました。子供が触ったブラウスには、べったりとシミがついていました。普通の感覚なら「汚してすみません」と言うのではないでしょうか?私だったら買い取りを申し出ます。(当時はそういった商品は、買い取ってもらわずに不良品としてメーカーに戻していましたが……)

最近は何事も「子供のしたことだから」と、責任を取らない親や、躾を怠っている親が多いように感じます。世の中には「子供のしたことだから」では許されないことが多くあります。

外食もお惣菜も「知らぬが仏」

今回のバイトテロは、本人たちは「ふざけただけ」かも知れません。けれど、その「おふざけ」は悪質で、度を越しています。きっと、ネットに公開されてしまったケースは氷山の一角で、同様の行為がもっと行われているのかも知れません。

そう思うと、私は、キッチンの見えない店で外食することや、お惣菜を買うことに抵抗を感じます。

コンビニのおでんや、スーパーのパック詰めされていないむき出し商品は、どんなコンディションなのかわからないので買いません。子供が手で触っていたり、お惣菜の上で咳き込んでいる人を見たこともあります。
そんなこんなで、ケースに入っている物やパック詰めされている物を買うことはありましたが、今は、それも躊躇します。

こんなことを考え出すと、どんな食品も製造工程で何が起こっているかは分からないので、何も買うことができません。もう、自給自足の生活をするか、信じるしかありません。

もう、「知らぬが仏」なのかも知れません。

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困った人たち

Posted by Hana