感動の押し売り 24時間テレビが嫌いな理由
基本的にテレビ放送を見ない私は、職場で24時間テレビのことが話題になっていて「あぁ、やっていたのね」なんて思いました。私はあの番組がずっと前から嫌いです。チャリティー番組なのに出演者が高額なギャラをもらっていることや、感動の押し売りのお涙ちょうだい的な演出、障害のある方たちを食い物にお金を儲けているというイメージが拭きれないからです。
チャリティーをビジネスにする24時間テレビ
海外のチャリティー番組は、出演者はノーギャラです。
私はそれでこそチャリティー番組だと思うのですが、24時間テレビに出演しているアイドルたちの出演料は嘘か真か1000万だとか……。彼らがそれを全額寄付するなら話は別ですが、結局のところあの番組で儲けている出演者とテレビ局は、チャリティー目的というより、儲かるからやっているんじゃないの？と思ってしまいます。
番組内容も私には不快です。（ここ数年はネットニュースで内容を見るくらいなのでよく知りませんが）過剰な演出で涙を誘おうとしているのが見え見え、障害を持った方を取り上げるにしても番組主体で当事者を無視しているような印象を受けます。
毎年話題になるマラソンにしても、それ必要あるの？と思います。私には、なぜあのマラソンが必要なのかわかりません。募金を呼びかけるためにノーギャラで走っているなら立派ですが、がっぽりギャラをもらって走ってるんでしょ？と思うと「仕事してるだけじゃない」と。
ネット上の噂では、マラソンの出演料は、1000万とか2000万とか言われています。
あの番組にはスポンンサーも多くつくでしょう。募金で集まったお金は収益にしていないのかもしれませんが、それを上回る広告料でバカ高い出演料を支払ってもなお利益がでるのですから、テレビ局はウハウハなくらい儲かるのでしょう。
私は、チャリティーの名の下に商売をする人の気が知れません。弱者を食い物にした金儲けとしか思えません。チャリティーと言われる番組で高額なギャラを受け取る出演者に対しても「そういう人か」と思ってしまいます。
本当にチャリティーをやりたいなら、海外のように出演者はノーギャラ、CMなしでやればいいのに、と思います。
感動と涙の押し売り そこまでして感動したいの？
最近は、24時間テレビでなくとも、「感動」の押し売りでうんざりします。過剰な演出（音楽や語り）で涙を誘ったりしていて、見ているこちらは感動どころか、だんだんと白々しく感じてしまうのは、私だけでしょうか？
感動を誘うために、障害のある方や大変な境遇にある方を取り上げるのは、見る側や製作側の自己満足でしかありません。誰かを自分よりネガティブな状況として取り上げ、「勇気を与えてくれた」などと言いますが、そんなことをしてまで「感動したい」現代人ってどうなってるの？と。
そんな感動の「材料」にされた側はたまったものではありません。
弱者を助けたり理解することは必要ですが、彼らを「感動」の材料にするのは間違っていると思います。
「チャリティーしている自分」に満足する人達
私には、24時間テレビの出演者たちが「チャリティーしている自分に酔っている」ように感じてなりません。莫大なギャラを受け取りチャリティーした気分になっている、と。
弱者を食い物にしたバラエティー番組、そんな気がします。出演者に対して実費となる経費を支払うくらいなら理解の範疇ですが、チャリティーの名の下で、懐を潤している人がいるなんて、おかしなことだと思うのは私だけでしょうか？
随分と昔ですが、あるボランティアグループに所属していたことがあります。その中に、ひとり裕福なマダムがいて、彼女は周囲に「私ボランティアしているのよ」と事あるごとに言っていました。周りの人は「あの人はボランティアまでしていて、素晴らしい人だ」なんて言っていましたが、実際のところは現場に来ても何もせず、ずーっと文句ばかり言っていました。
お昼くらい出してくれればいいのに、時間使ってるんだからちょっとくらい日当くれてもいいのに、と。
それなら来るな！と思いました。
彼女だけでなく、自分をよく見せるためにボランティアにやって来る人は時々いました。彼女たちは、やって来ても「わからない」「そんな事出来ない」などと言って、ほとんど動きませんでした。ボランティアグループに「所属している」自分に満足し、周りに善人だと言ってもらえることが目的のように思えました。
私は、あの番組にそれと似た「偽善者」の匂いを感じてしまいます。
チャリティー番組を通じて障害のある方や大変な状況にある方たちを理解し、支援するのは大切なことだと思います。けれど、それが誰かが利益を得ることの目的になってはならないと思います。