理解できない専業主婦の感覚 独身税に専業主婦手当?

シングルのユウウツ

壁と猫

40代半ば頃まで「なんで、子供を産まないの?」「子供だけは産んでおくべきだよ」と、言われることがしばしばありました。結婚している頃は言わずもがな。子供がいないことを、まるで犯罪のように言われたこともあります。

そして、そんな言葉を投げつけるのは子供を持つ女性たちでした。彼女たちは、お手本通りに結婚しスムーズに子供ができたタイプなので、世の中には「子供が欲しくても持てない事情」が色々とあることや、その当事者の気持ちを想像できないのかも知れません。

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子持ちと子なしシングルの埋まらない溝

ネットの掲示板に「なぜ子供を産まないのか理由が知りたい」と言う質問がありました。質問したご本人は子供がいる専業主婦の方です。ついつい、この類の記事に反応してしまうのは、私が「子供が欲しかったけど持てなかった」からかも知れません。

質問者は「少子化が問題になっているのになぜ産まないのか?」と言う疑問があるようです。そのスレッドの答えには積極的に子供を持たない選択をした人もいます。理由は様々、「子供が嫌い」「仕事を優先させた」などなど。それぞれの人生、選択も様々です。

そんな人たちに対して「どうしたら、そう言う人たちが子供を生むようになるのか」と言う質問をする人もいます。私にはそんな問いかけが、とても「上から目線」に感じます。そこには「独身者に独身税をかける」「子持ちにもっと手厚い保証をする」と言う答え。

子供のいる人を優遇しろ!独身者には負担を!というこの類の意見には、うんざりします。

特に独身者は、今だってまるで「罰」のように、高い税金を取られる一方で何の優遇も受けられません。生活に困窮したって行政の助けはほぼ期待できません。それに比べて、子供のいる人は何かと恩恵を受けられます。生活に困れば公営住宅にも申し込めます。

独身者が、配偶者のある人よりもずっと高い税金を支払っていることや、厚生年金加入者は3号被保険者(扶養されている妻)の保険料を負担していることを、彼女たちは知らないのでしょうか?「自分の年金は旦那さんが払っている」なんて思っているのが関の山。自分たちが独身者よりもどれくらい優遇されているか、分かっていないのだと思います。

だから、安易に「独身者の負担をもっとさせろ、そしたら結婚して子供を生む」なんて言えるのです。

今の世の中、誰でも結婚でき、子供が持てる時代ではありまえん。結婚しても子供が持てるとは限りません。色々な事情で子供が欲しくても持てない人は、決して少数派ではありません。

自分の当たり前を、他人の当たり前と思わないでほしい、と思います。

彼女たちは子供を持たないことやシングルであることを、まるで「悪」であるかのように表現して、ペナルティを課そうとしているように感じます。

本気で言っている?専業主婦手当が欲しい

先日も、ある掲示板で専業主婦の方が「ワーキングマザーには育休など国から色々な支援はあるのに専業主婦は何の恩恵も受けられない」と投稿しているのを目にしました。
国は働く女性(既婚の)の支援ばかりを考えて、専業主婦を支援することは考えてくれない、と言っているのを見て、大変失礼ながら「なんて無知な人なんだろう」と思ってしまいました。

夫がサラリーマンなら、自分で年金を1円も払わずに将来年金をもらえます。健康保険も自分では1円も払っていないにも関わらず、保険料を納めている人と同じ3割負担で医療を受けられます。所得税や住民税を1円も支払っていなくても行政のサービスが受けられます。その上、夫の税金も扶養控除で安くなります。

これ以上、何が欲しいの?と思います。

「専業主婦手当なんて、なに寝ぼけたこと言ってんの?」としか言えません。

専業主婦がなんの恩恵も受けていないなんて、自分の税金や社会保険がどうなっているか調べてから言っているのでしょうか?
専業主婦や扶養範囲で働いている女性には「年金も税金も私の分は旦那さんが払っている」と思っている人は珍しくありませんが、もしかすると、彼女たちも「専業主婦には何の支援もない」と思っているのでしょうか?

1円も自分では納税せずに、手当をよこせなんて、開いた口がふさがりません。

低所得シングルのほうが支援が欲しい

掲示板には似たようなレスが付いていましたが、世の中にはこんな感覚の専業主婦がいるのかと思うと、世も末としか言えません。自分の年金や健康保険がどうなっているのか、自分が払っていない保険料がどこから補填されているのかも知らないのです。

全く働いていない専業主婦は、独身時代の貯金を使わない限り、1円も税金を払っていません。買い物の消費税を払っている!と言い張りますが、そのお金は自分が稼いだお金ではなく、夫のお金です。

税金を1円も払わなくても、必死で働いて納税しているワーキングプアの私よりも「いい暮らし」をしているなんて、歪んだ社会だと思います。

本当に何の恩恵も受けられないのは、非正規雇用や自営業の独身者です。親の葬儀でも有給がもらえない私の方が支援が欲しいです。
「親が亡くなったのに、自分の仕事や生活の心配ばかりって冷たくない?」と言われましたが、それが低所得者の現実です。母が亡くなって悲しいのに、家賃と生活費の心配ばかりしなければならないのです。

悲しみやストレスで、身も心もズタボロになっても、ゆっくり休む間も無く働かなければなりません。
誰も助けてくれないからです。

有給休暇も慶弔休暇もない低所得労働者(シングルでも既婚でも)に、「お葬式手当」を支給してくれないかなぁ。

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シングル

Posted by Hana