帰省のユウウツ 落ち着かない「実家」

シングルのユウウツ


お正月は、両親と弟の住む田舎に帰ります。正直なところあまり帰りたくありませんが、両親が健在な間は帰ることにしているので、このお正月も実家で過ごしています。
WiFiがないので、テザリングでネットに接続しなければなりませんが、田舎の実家で特にすることもないのでタブレットを使って、仕事をしたりしています。テレビはマラソン一辺倒、昼間からお酒を飲む気にもなりませんし、訪ねてくる親戚の質問責めにあうのもうんざりです。

以前も、書きましたが、「糸の切れた凧」状態の姉と違い、弟は大企業に勤務する真面目な人間です。性格に難があるとは思えませんが、なぜか未だ独身で両親と一緒に住んでいます。家も弟が立て替えたもので、私にとってはもう「実家」ではありませんが、私が泊まれる6畳間があるのは、きっと弟の心遣いでしょう。
けれど、お風呂を入るにもキッチンを使うにも、とにかく何をするにも遠慮してしまい、落ち着きません。そのせいか、実家から戻るとぐったりと疲れてしまいます。

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弟が建て替えた「実家」

田舎では「長男が全てを相続する」という図式で、実家の土地を含めて全て弟のものになります。なので、弟が家を立て替えても文句はありませんし「家を建てられるほど立派になったんだなぁ」と思います。

将来両親が亡くなった時に法定相続分を主張することはできますが、私はそれをする気はありません。両親に何かあった時に、私は経済的にも時間的にも出来ることは殆どありません。弟に頼るしかないからです。
両親の介護のために仕事を辞めれば、両親が亡くなった後に私の生活は成り立ちません。仕事の時間を減らして実家に通えば、収入が足りず生活が立ち行かなくなります。

そうならないように、収入を増やす努力をしているのですが、いつ「その時」がやってくるの分かりません。

弟は、特に高学歴ではありませんが、努力して、大企業に転職することができました。私のように転職をしたり、起業することもなく、その会社にずっと勤務し続けています。私から見れば堅実な日本人そのものです。
そして弟は、毎月、良い食材を両親のために取り寄せています。実家には、高級な家電やキッチンツールなどがあって、弟は両親が快適に生活できるように色々とやっているのだと思うと、自分が情けなくなります。

母は、弟が自分たちのために買ってくれた良いお米や保存食品を、こっそり私に持たせてくれるのです。
私がお土産に買っていったお菓子の代金すら、私に払おうとするのです。

私は、自分の生活が苦しいことを、殆ど話していませんが、きっと何となくわかるのでしょう。

10万円の財布と、10年物の財布

私も弟と同じように、真面目に働いてきたつもりです。転職はしましたが、原因は「男女格差が大きかった」からで、起業してからもコツコツ真面目に仕事をし、元夫にお金を使い込まれた後も、いくつも仕事を掛け持ちして真面目に仕事をしています。
けれど、真面目に働くだけではダメなのが、今の世の中のようです。

昨日、弟がテーブルに財布を置きっ放しにしていました。まだ新しいそれは、ハイブランドのもので、10万円近くするものです。私の持っている財布はお気に入りですが、もう10年近く前のもので、弟の持っている財布の1割ちょっとの値段です。
しかも、元夫から貰ったものだといういわく付きです😅 買い換えたいのですが、お気に入りのデザインとうことと、新しい財布を買うと、中に入れるものがなくなるから、という理由で未だに買い換えていません。

10万円近くする財布を簡単に買える弟と、10年近く古い財布を使い続ける私。1年間、殆ど休まず仕事をしているのに、と情けなくなってしまいました。新卒で無職だった弟にお小遣いをあげた頃が嘘のようです。
我が弟ながら、立派になったなぁ、と感心してしまいますが、自分自身は情けなくてたまりません。
ハイブランドの財布を持ち、車は2台、家を建て替え、両親のために高級家電や食材を取り寄せる弟と、ワーキングプアの姉。

実家のダイニングの隅っこで小さくなりながら、「今年はもっと頑張って収入アップするぞ!」と心の中で誓ってしまいました。

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Posted by Hana