国際結婚から国際離婚(2) 一方的な離婚通告

離婚ストーリー


それは私にとって「晴天の霹靂」でしたが、今思えば、それは突然ではなく、その数ヶ月ほど前から何となく夫の様子がおかしかったと思います。

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突然の離婚通告

ある日、仕事から戻るとソファに座っていた彼が言いました。

I want to be alone.

私はすぐにその意味がわからず、黙っていると、彼がもう一度同じことを言いました。
私が 「離婚したいってこと?」 と聞くと、そうだ、と言いました。
理由を聞いても、"I want to be alone" としか言いません。
私が “No" と言うと、彼はキレ気味に英語でまくし立てました。

このままじゃ、頭がおかしくなる
こんな洞窟みたいなアパート嫌だ
Hanaは、僕が友達と会うことも許してくれない
自分が不幸なのは、みんなHanaのせいだ

だいたいこんな内容でした。

一体、何が原因で頭がおかしくなると言うのか?
洞窟みたいだと言うけれど、彼の希望で引っ越したアパートで、そもそも私は前のアパートから引っ越したくはなかったのに……。
“I still love you" なんてメッセージを送ってくる彼の"Best friend" と旅行するなど許せるわけがありません。そんな女友達とバリ島に旅行するなどあり得ない話です。

結局のところ、離婚したい本当の理由を彼は言いませんでしたが、インドネシア人の"Best friend" が私についての悪口を夫に吹き込んでいましたので、おそらく原因の一つは彼女だったのでしょう。

日本に住みたいと言ったのに文句ばかりだった夫

彼の希望で日本に住んだのに、彼は日本人や日本の文化、仕事に文句ばかり言っていました。「オーストラリアではこうじゃない」「こんな文化、クレイジーだ」と。
けれど、日本に住んだのは彼が希望したからです。私はオーストラリアに移住してもいいと言ったのに、それを拒否したのは彼です。

きっと彼は、上手くいかないオーストラリアの生活から逃げたかったのだと思います。年上の日本人と結婚して日本に住めば、楽な生活ができると思ったのでしょう。彼は私に経済力を期待していたと思います。けれど、その「私の経済力」を彼自身が「時間かまわず仕事をするな」と壊しました。

そして夫は、出張先への経路、病院、買い物、諸々の手続き……、曜日や時間を構わず通訳やサポートを必要としました。私は仕事量を調整して、彼が日本の生活と仕事に慣れて、少しでもストレスが少なくなるように頑張っていたつもりです。けれど、それも気に入らなかった、と言うのです。

彼が離婚を要求したのは、ようやく日本の生活に慣れ、サポートもあまり必要がなくなってきた頃で、もう私が邪魔でしかなくなったのでしょう。そういえば、彼が離婚を切り出した日は、入国管理局から申請したビザが通ったと言うハガキが来た日でしたっけ。

You are psycho!と言い放った夫

彼は、話し合いも拒否しました。とにかく「離婚したい」と言い張るばかりで、どうしようもありません。私は離婚したくありませんでした。まだ夫を愛していたし、「離婚なんて夢の中の出来事だったらいいのに」と毎日思っていました。
彼は、私の気持ちなどどうでもいいようで、自分が離婚を宣言したらそれが決まったかのように振る舞いました。それでも、私の作った料理を食べ、洗濯をさせるのです。生活費もなかなか支払おうとしません。
そして、一人で暮らすアパートを楽しそうに選び、私に「どこがいいかな?」と聞いてきます。
2週間ほどそんな状態が続いたある日、私が「離婚はしたくない。きちんと話し合おう」と言うと、彼は私に向かって、

You are insane! You are psycho!

と言いました。
私の事を「頭がおかしい、サイコ」と言ったのです。

私が要求をのまないので、夫は気に入らなかったのでしょう。
今の私に言わせれば、彼のほうがよっぽど「頭がおかしいサイコ」です。

けれど、この言葉にはとても傷つきました。その頃の私は、あまりに辛くて包丁で自分を刺したい衝動が起こったり、地下鉄のホームで電車に飛び込みたくなることがありました。「普通」ではない自分が怖くなった私は病院に行き薬を処方されていました。
その私を「頭がおかしいサイコ」と呼んだのです。一体誰のせいでこうなったと思ってるんだ!と思いました。

私が彼のためにできること

私は、もう無理なのだと思いました。サイコ呼ばわりされてもまだ夫を愛していましたが、もうどうしようもありません。数日後、私は

私はあなたを愛している、だからあなたの望みを叶えてあげる。それが私が唯一あなたにできることなら。

と夫に伝えました。

彼は、とても嬉しそうに “Thank you!" と言いました。
翌日、彼は何万円もする洋服を買ってくると、それを着て「女友達に会ってくる」と出かけました。

もう、私は疲れ果てていました。

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2017年9月4日離婚,国際結婚,国際離婚

Posted by Hana