10年前の困った人たち カフェでときめくオヤジ

その時私は30代だった

コーヒーと羊

30代の頃、私の周りにはかなり濃いキャラの人たちが集まっていたようです。当時、身を置いていた業界がそうだったのかもしれませんが、まるでコメディードラマのような、個性派キャラのおじさんたちでいっぱいだったな、と思います。そして、私は結構パワルフに色々な人たちと交流していたようです。
そんな個性派キャラのおじさんたちの話を、いくつか載せてみようと思います。

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「愛すべきオヤジ」たちの生態

10年以上前に書いた自分の文章を読んでいると、今よりも、ずっと自由で、思い切った書き方をしているなぁ、と思います。なんとなく、今の私の書く文章は無難な言い回しで、はっきりいってしまうと「面白くない」感じです😅

当時の私は、取引先のおじさんたちを親しみを込めて「オヤジ」と呼び、彼らの生態を面白おかしく書いていました。プライバシーに配慮して、いくらか脚色はしていたものの、なんとも無遠慮な書き方……💦

今日の記事は15年ほど前、打ち合わせを終えた後のカフェでの出来事で、
タイトルは「コーヒーショップでときめくオヤジ」です。

コーヒーショップでときめくオヤジ by 15年位前の私

取引先のオヤジ、Bさんは、最近毎日のように某コーヒーショップに通っている。

その日も、打合せを終えて世間話をしていると
「ねっ、ねっ、なんかさぁ、いつも行くコーヒーショップにTさんっていう人がいるんだけどね」
と話し始めた。

どうやら、そのTさんは、彼の好みのタイプらしい。

単身赴任の彼は、毎日そこで朝食をとるので、店の人は嫌でも顔を覚えてしまうのだが、彼は、鼻の下をでろーんと伸ばして

「毎日行くうちに、顔を覚えてくれたんだよね」
なんていっている。

まあ、ここまでは『オヤジのかわいらしさ』の範疇である。
が、彼は急に神妙な顔つきになると
「なんだかさ、彼女、僕に気があるみたいなんだよね」
と言い出した。

思わず私は
「えっ?何を根拠にそう思うんですか?」
と言ってしまった。

Bさん曰く
「だって、毎日僕が店に入るとニッコリ笑って“いつものですか”って聞いてくれる」
からだそうだ。

オヤジ、単純すぎ!小学生かアンタは!

……そんなの、私だってスタバで言われてるよ。
言わなくても『本日のコーヒー』が出てくるよ!

今の私:あの頃は毎日スタバに行っていたよね…、お金持ってたなぁ(遠い目)

「そんなの、毎日通ってたら普通ですよ」
と言っても、彼は
「絶対、僕に気がある!」と言い張って譲らない。
(ちなみに、彼は妻子持ちである)

挙句、「どうしよう、告白されたら」なんていっている。

中学生や高校生が言っている分には、微笑ましいセリフだが、私の目の前にいるのは、50歳近い、妻子持ちのオヤジである。

まあ、忙しい毎日の中の、ささやかな楽しみなのだろうけど。

今の私:オヤジと同じ年になって何となく分かる、その楽しみ…😅

おかげで彼は、少しせり出し始めたお腹のシェイプアップにいそしんだり
毎朝、洋服のコーディネートに頭を悩ませているという。
これもすべて、Tさんに『ステキなナイスガイ』と思われたい一心らしい。

いくつになってもときめく心

30代半ばの私には、50歳近くになったおじさんが、まるで少年のようにときめいているのが理解できませんでした。
けれど、自分がその年齢になった今は、何となく彼がうきうきしていた気持ちがわかります。おそらく、妻子のある彼に大それた下心はなかったでしょう。単身赴任中で仕事に忙しい毎日、カフェでのときめきは、ささやかな楽しみだったのだと思います。

最近の私は、だれかにときめくことは残念ながらないのですが、日々の中にちょっとしたときめきがあったら、もっと毎日が楽しくなるかもしれません。

ポイントは、ちょっとした「ささやかなときめき✨」というところでしょう。

もしも、真剣に誰かにときめいてしまったら、毎日が楽しくなるのを通り越して、思い悩む毎日になりかねません💦

楽しい毎日を過ごすには、何事も「さじ加減」が大切な気がします。

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困った人たち

Posted by Hana